秋分の日が過ぎて、ようやく涼しい風が吹きはじめた。
まさに「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもんだ。
晩夏の寝苦しさともおさらばして、夜はクーラーいらず。
虫の声がBGMになり、窓を開ければ秋の気配が舞い込んでくる。
さらに親潮が戻ったおかげか、秋刀魚が安くなってきた。
ジジイの食卓もにわかに華やぐってもんだ。
思い返せば若い頃、某企業で催事の企画をやっていた時代があった。
日本の四季は実に商売に重要で、暑さ寒さがはっきりしてこそ、季節ものの商品がよく売れたもんだ。
やっぱり旬のものは安くて旨い。これは商売人でなくとも納得の真理だろう。
読書の秋はジジイには縁が薄いけど、「天高くジジイ肥ゆる秋」なら大歓迎。弱視で景色はぼやけても、季節の味や空気感はしっかり楽しめる。
体にちょっとガタがきても、まだまだ人生の祭りは続いている。
涼しい風に吹かれながら、今日もポジティブに歩いていこうじゃないか。