寒くなってくると、世の中は決まって風邪の話題でにぎやかになる。今年はどうやらコロナが一歩引いて、その代わりにインフルエンザが幅をきかせているらしい。まるで交代制。困ったもんだ。
風邪が流行ると、うちの事業所は「密を減らそう作戦」に入る。在宅作業の人数が増えて、気がつくとこのジジイもしれっとその中に入れられる。理由は簡単、「身体障害者は重症化リスクあり」。要するに、じじばばは肺炎こじらせたら危ないから、家で大人しく仕事しなさい、というわけだ。やさしいようで、なかなか現実的な判断である。
考えてみれば、コロナ前は在宅勤務なんて「何それ?仕事は職場でするもんでしょ」という時代だった。それが今じゃ堂々と認められ、市民権まで獲得した。弱視になっても、年を取っても、やり方さえ工夫すれば社会とちゃんとつながれる。家の机でパソコン叩きながら、そんなことを思うジジイなのである。悪くないぞ、今の時代。